自宅の光回線のIPv6化

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自宅では,NTT東日本のフレッツ光をPPPoEを使ってIPv4で接続するという典型的な接続方法によって利用していた。PPPoE方式では,パケットがプロバイダに設置されたネットワーク終端装置(NTE)を通るため,アクセスが集中するとどうしても回線速度が落ちてしまう。当初,so-netを利用していたが,夜間だと1Mbpsを切るような状況に陥っていた。

フレッツでは,光回線とプロバイダは別契約なので,プロバイダだけ乗り換えることができる。Interlinkでは,PPPoE接続に必要なIDとパスワードをWebから即時発行してくれて,2ヶ月の無料期間もあったので,試して見ることにした。当時は,まだInternlinkがそんなに知られていなかったせいか,それなりの速度が出ることがわかったので,乗り換えることにした。これが,2018年の6月のことである。

ところが,最近,Interlinkの回線も遅くなってしまった。さすがに1Mbpsを切ることは無いが,数Mbpsになることが増えてしまった。そこで,IPv6への乗り換えを検討したのである。IPv6の場合はIPoEという方式でフレッツ網(NGN)からVNE(Virtual Network Enabler)事業者を通して直接インターネットと通信することができるので,速度低下が起こらない。しかし,接続先がIPv6対応していないと通信ができないので,IPv4も利用できるようにしなければならない。IPv6上でIPv4を利用するには,IPv4 over IPv6という方式を利用することになる。これは「トンネリング」という技術によって,IPv6上にIPv4のパケットを流す方式である。

ちょうど,InterlinkがIPv6接続サービス(ZOOT NATIVE)を2ヶ月の無料期間付で始めていたので,これに申し込むことにした。ZOOT NATIVEでは,IPv4 over IPv6については,DS-Liteという方式になる。DS-Liteでは,1つのグローバルIPv4アドレスを複数でシェアするシステムであり,ポートの開放ができないので,サーバを公開したり,外部から自宅のPCへ直接アクセスするような用途には向かない。ZOOT NATIVEに切り替えたら,コンスタントに80Mbpsほどの速度が出るようになった。自宅はマンションであり,光回線から各戸への配線が100Mbpsなので,十分な速度である。

しばらく使用してみた結果,基本的に問題はなかったが,唯一,接続できなかったのがYAMAHAが提供しているNETDUETTOというサービス。NETDUETTOはネット上で音楽セッションをするサービスなのだが,どうも,クライアント間を直接接続するようで,DS-Liteではそれができないようだ。

うーこれは困った。現在は,従来のPPPoEによる接続サービスと,IPoEのネイティブ方式の両方を契約している。無料期間が終わるまでにどうするか考える必要がある。

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