» 2011 » 7月のブログ記事

便利さとセキュリティーの間には常にトレードオフが避けられない。クラウドは確かに便利だけれども,大切なデータを雲の彼方に預けるのだから,少なからず危険が伴う。クラウドは情報の銀行にたとえられることがあるが,銀行では1000万円までの政府補償があるのに対し,クラウドでは情報が流失しても何の補償も無い。自分自身の問題で済めばまだ良いが,そこに会社の機密データや他人の個人情報などが含まれていた場合,社会的な信用を大きく損なう可能性がある。

クラウドのセキュリティーについて,考えさせられる出来事が最近起きた。ファイル同期サービスで有名なDropboxにおいて,システム改変のバグによって4時間の間,パスワードがでたらめでもログインできる状態になっていたのだ。もちろん,ユーザIDを知らなければログインできないので,即流出というわけではないが,かなり危険な状態にあったことは確かである。Dropboxにとって相当致命的な出来事であろう。

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